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≪第9話≫ 平穏期編
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トモが2才になってからは、仕事も安定し、私の心に余裕ができ始めた。
そしてやっと、トモのこと、トモと自分のこと、そしてこれからのことなどを真剣に考え始めたのでした。 時間ができたことで、やっと本を読む時間もできたから・・・。
大阪出張の移動の時間を利用しても、色々な本が読めた。 そして出会ったトラウマの女性の本。 彼女はずっと母親に逆らわずに生きてきたという。
母親が言うように生きて行けば幸せになれると信じていた。 普通の家庭、主人と子供と・・・誰が見ても幸せそうな家庭。
そう・・・「幸せそうな家庭」だったが、彼女にとっては毎日が苦痛だった。 そしてその原因が母親に、そして、トラウマであった自分自身であるということに気付くことで、今は充実した毎日を送っているというものでした。
やっと自分が生きているという事を感じているとも書かれていました。
この本との出会いが、私の子育て論を180度かえるきっかけとなりました。 私も20代からの7〜8年間がなければ、たぶんトラウマであったであろう自分と母親を、この時、真剣に見つめ直してみた。
母は小さな時に親を亡くしているため、子育てに関しては 「一般的な理想の子育て論」 が基準となっていました。
子供の性格とかは関係ない。 これが子供にとっていいんだ! と思うことはすべて 「良し」 だった。 小さな頃はさほど感じなかったけど、小学校卒業まぎわから、なにか違っている・・・そう子供心に感じ始めたことを覚えています。
でも母が怖くて・・・そして母が好きで逆らえなかった私だったのです。
あのころの母の言葉は、子供心にとても傷ついた! 厳しいしつけはとても嫌だった! そして、良しとされた真面目さは、私の仕事には時には欠点にもなった!
そう、母が考えていたことがすべて、私にとって 「良いこと」 ではなかった。 あらためてそう思い直したとき、なんとなくトモとどう接すべきなのかが見えてきました
(そうトモ2才にしてやっと気付いたなさけない母です・・・トホホ)。
今私が良しと思っていることが、すべて子供のためにいい事じゃない!! トモにとって何が一番いいことなのか、母親として今してやらなくてはいけないことって本当は何なのか・・・。
やっとそんな考え方ができるようになりはじめました。 それまでは、「子供にうちの会社を継がせてやりたい」 なんて傲慢なことを考えていた。
でも、それはトモが決めること。 継がせてやりたい! なんて、やりたいではなく継がせたい! でしかない。 そんなこと、親が決められることではないのに・・・。
なんとなく目の前が開けてくるような気がし始めました。やっと、やっと、トモの目線まで下がることが出来始めたのです。
つづく・・・(次回は 「20代を振り返る編」) |
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