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≪第12話≫ 仕事復帰編
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一枚のファックス・・・まさにそれが私の人生を変えました。
たまたま私が昔の勤務先の子会社に遊びにいったその日にそのファックスは届きました。あるアパレルメーカーが新ブランドをたちあげるにあたり、その手伝いをして欲しいという内容のもの。
「今なにやってるの?」 「プータローみたいなものです」 の会話だけで、その日から契約で仕事をすることになったのです。
それからはとんとん拍子。 バブルという景気の良さも手伝って仕事は増える一方、いつのまにか会社まで設立していました。
仕事を1つ2つこなし、時には取引先の担当者にイヤな思いをさせられながら仕事をしていく大変さを感じながら、でも生き甲斐も感じはじめていました。
その中で、あらためて父の偉大さを感じないわけにはいきませんでした。
反対に母に対しては、専業主婦しかしていない母を越えてしまったような気さえ感じていました (でも実際には子育てという大仕事をまだ経験していない私だったのですが・・・)。
それでも母は、フリーという訳の分からない仕事が納得できず心配ばかりしていました。 だから私がある程度先の見通しが見え、妹のところを出て家を借りようとしたときもただ反対するばかりでした。
もう25歳のりっぱな大人だというのに・・・。
でも父は違っていました。 ある日、きっと会社で書いたんだろう会社の名入りのレポート用紙に、殴り書きされた数枚の手紙が父から届きました。
「私は君を信じているから心配はしていない。でも母の子供を心配する気持ちもわかってあげれないか・・・」 そんな内容の手紙でした。
私は君を信じている! その言葉がどんなにうれしかったか・・・。 でも、父には決心は固いこと、そして、母が心配する気持ちは母の中で消化すべきだと思うことを伝えたのでした。
とき子供を信用できる父のすごさを感じながらも、自分がそうなったときどうだろう・・・、父のように子供を信用できる大きな人間になっていたい・・・そう思ったのを今でも覚えています。
なのに、実際に自分が子育てを始め、子供に対しての母としての私は、とても母に似ていました。 子供のことよりも自分のことが先。
牛乳をこぼせば、「こぼさないように飲め」 と無理なことを言ってたった1歳の子をしかる 。トモがひきつけをおこさない限り、母に似た横暴な子育てをしていた私に気付かずにいたのかもしれません。
つづく・・・(次回は 「目にいれても痛くないほどかわいいトモ編」) |
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