息子のイギリス留学日記

12歳で日本を旅立ち、息子はイギリスに留学しました。
ボーディングスクールの中でどんどん自立していく息子。
ジェントルマンとなる日を夢見て・・・母が綴る留学日記です。

2008年5月24日(Sat)

語学学校での生活開始

Category :   Author : face   Time : 17時52分50秒

息子が旅立ち、次の日に「無事ロンドンに着きました」という報告を受けるまで、落ち着かない時間を過ごしました。

息子がいなくなって1週間・・・寂しくなかったかと言えば、うそになります。
でも、1週間後くらいからは、朝ご飯も作らなくてもいい、夜も何時までも出かけられる生活に、喜びすら感じでしまうようになりました。
ただ、息子は楽しくやってるだろうか?ということだけが、常に心のどこかに引っかかっていたけれど・・・。

その頃、息子はWeald houseという語学学校での生活が始まっていました。この学校は、ロンドンの南約70キロに位置するChaileyという小さなビレッジにある小規模な語学学校で、校長とその旦那様の住むご自宅に息子はホームステイしながら語学や生活指導を受けました。

最初は電話連絡もなかなか出来ず、とにかく手紙を送りました。
そして、やっと電話で話した時、息子は、先生がとても厳しくて、辛いと・・・そして、「帰ってもいい?」と言いました。
さすがにこれには胸が痛みました。
でも、ここで諦めては何にも始まらない。心を鬼にして「もう少しがんばろう!帰るのはいつでもできるから・・・」と、とにかく明るく言うしかありませんでした。

息子が辛い思いをしてる。
この時期が、息子にとっても、私にとっても、一番辛い時期でした。


2008年5月5日(Mon)

最終準備、そして旅立ち

Category :   Author : face   Time : 09時13分17秒

バタバタと慌しい準備は旅立つ前の日まで続きました。

息子の6年の担任の先生に提出する成績表を英語で作成してもらい、ビザ取得のためにイギリス大使館に行き、そして学費の支払い。
留学後すぐ行く語学学校の学費だけでなく、9月から入る予定のプレップスクールの登録料、2年後に行くシニアスクールの保証金、ギャビタスの年会費などなど、100万単位のお金を送金する日々。
今まで仕事して貯めたお金が銀行口座からどんどんとなくなっていく。

そう、イギリス留学は高額なお金がかかります。
イギリスは納税者の子供でなくては公立の学校には入学できない為、留学は私立校しか選べません。
でも、ボーディングスクールと呼ばれる私立校は、イギリスの中でもしっかりした教育を行う伝統的な学校が多く、それがイギリスへ留学させる意味でもあります。
高額なお金がかかることは最初から覚悟上でした。

日本人は多くのお金をきっちり支払ってくれるため、学校からはかなり歓迎されます。
それでも、イギリスへの留学はアメリカなどに比べるとまだまだ少なく、情報も少ないのも確かなことだけど、それ以上にこの留学費が高額であることが大きな要因だど思います。

でも、それを出すだけの価値は十分あります。
それを息子は十分認識し、「ここで勉強していきたい」という息子の気持ちに、私もこれから最低5年は答えていく覚悟を決めました。

そして、全ての手続きが整い、あとは出発時の持ち物をまとめるだけとなりました。
これに関しては、ギャビタスからリストをいただいたので、それに準じて用意し、詰めるのみ。
ただし、持ち物にはすべて名前を入れなくてならず、洋服には名入りのテープを糸で付けます。
久々に裁縫をした気分になりました。

あと3日で日本を旅発つという日、実家から私の両親が上京してきました。そして、妹の家族も一緒に息子とのお別れ会を東武動物公園に行く会で開催。
この日、夕方まわりが暗くなるとともに寂しくなってしまったのか、息子が涙ぐみ始めました。
私の父が、そんな息子をみてとても辛かったと先日言っていましたが、私も母親、辛くないわけはありません。
でも、ここは私が強くしていなくては、彼の決心がまた揺らぐので、
「何泣いてるのよ、しっかりしなさい!」笑って言うしかなかった。
笑って「がんばれ!」と言っていなければ、私も泣いてしまいそうだったので・・・。

2日後、息子は成田を発ちました。
私は彼が乗る飛行機を見えなくなるまで見送っていました。彼が無事ロンドンに着くのを祈りながら・・・。